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第18話
こまめに辞書を使おう!

パソコン、ワープロが普及したおかげで、
辞書を引く機会が減ったといわれます。
紙にペンで文字を書いていたときは、わからない漢字を確認するために、
辞書を使わなければなりませんでした。
ところが、今では、キーボードで読みを入力して変換キーを押すだけで、
機械が自動的に漢字に直してくれるため、
書き方を覚えていない言葉を辞書で調べる必要がなくなったのです。
しかし、このコンピュータ時代においても、私は、
「文章を書く人間にとって、国語辞典は片時も離せない必須アイテムである」
と考えています。
確かに、代表的なワープロソフトであるワードを使っていると、
変換する漢字の候補が次々と出て来るだけでなく、
間違えやすい同音異義語の意味まで表示されます。
ワープロソフトはどんどん進化して、
かなりの部分まで私たちの思考を助けてくれるようになりました。
ところが、機械は候補をあげるだけで、正しい言葉を選んではくれません。
つまり、その言葉をその場所で使用するのは妥当かどうか、
言い回しとして正しいのかどうか、
自分が伝えたいニュアンスを表現するのに最適な言葉なのかどうか、等々、
人間の頭で判断しなければならない要素は、まだたくさん残されているのです。

当然ながら、よい文章を書こうと思えば思うほど、
一つひとつの言葉の意味や使い方をきちんと理解する必要があるはずです。
そして、丹念に言葉を選んで組み立てられた文章からは、あいまいさが消えて、
ある種の緊張感が感じられます。

この他、日頃よく使う言葉でありながら、
実は本来の意味を勘違いして使っていた、ということもよくあります。
日常会話においては、少々言葉を間違って使っても、
全体の雰囲気や口調などに助けられて、なんとなく伝わりますが、
文章の場合はそうはいきません。
文字だけで情報を正確に伝えるのは、案外難しいものですから、
なおさら言葉は正確に使用しなければいけないのです。

「この使い方でよかったかな?」「この漢字で大丈夫かな?」
という不安や疑念がほんの少しでも脳裏をよぎったら、
必ず辞書を引くよう習慣づけましょう。
もちろん、電子辞書でも構いません。
大切なのは、自分の記憶が正確だと思い込まないことです。

◆ヒント&ポイント◆
「ワープロソフトは進歩しているが、完璧にサポートしてくれるわけではない」
「簡単な言葉ほど勘違いに気づきにくいもの。ほんの少しでも疑念がよぎったら、
面倒がらずに辞書を引くよう習慣づける」

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