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本は中身で勝負…とはいえ、表紙デザインってやっぱり重要?

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ご質問ありがとうございます。
東京の出版コーディネーター・笹生です。
表紙デザインは、自費出版の中でも特にご自身で用意しづらい部分ですよね。



表紙デザインは「本の顔」

本、特に文字モノは、外見をぱっと見ただけで内容が伝わりづらい商品です。オンラインの書店なら商品説明を添えてある場合がほとんどですが、リアルの書店だとそうはいきません。読者の興味をそそり、少なくとも数行は読んでもらうために、表紙デザインの仕上がりはとても重要です。

『人間失格』のような王道作品も、夏フェス限定の表紙や、マンガをあしらったデザインと工夫を重ねながら、毎年新しい読者を獲得し続けています。逆に、あえて表紙を隠すことで注目を集める「文庫X」のような例もあります。上の2つはやや戦略的な例ですが、読者と本の出会いを生み出す見た目の重要性が分かっていただけるかと思います。

しかも自費出版の場合、著者の名前は世間的に知られていない場合がほとんどですから、表紙デザインの比重はさらに大きくなります。インターネットで自著を宣伝する場合でも、仕上がりによって口コミ効果はまったく違うものになるでしょう。

 

内容に合った表紙が大前提

もちろん、ただ目立とうとするだけでは×。一冊丸ごとピンクの本や、やたらと大きな本は、確かに分かりやすく目を引くかもしれません。ただしそれが内容と合ったものでなければ、せいぜい「変わった本だね」止まりで、「欲しい!」とまではならないんじゃないでしょうか。

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『保育園産の米』(社会福祉法人 大阪誠昭会) ※公式サイト
パレードブックスから出版され、「日本ブックデザイン賞2018」ほか複数のデザイン賞を受賞・入選した作品です。型押しした部分が透明になるパチカという特殊紙を使って、お米のつぶつぶ感を表現しました。
パチカを使った本自体わりと珍しいんですが、これがお米の本で、おにぎりのデザインだからこそ、触りたくなるし、欲しくなる。本のテーマと合っているのはとても大事なことです。

 

フリー素材を使って自作してもOK?

いまは無料の画像やテンプレートが簡単に手に入りますから、デザイン未経験の方でも、確かにそれっぽい表紙はつくれます。とはいえ、私たちパレードブックスもプロですから、できればお任せいただきたいのがホンネ…。
ということで、「素人とプロの違い」「プロに任せる意味はどこにあるのか?」について、大阪のデザイナー・藤山に聞いてみました。

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まずはできあがりひとつで「良い」と思わせるのがデザイナーの仕事。と同時に、作品の用途をや、販売するなら商品としての価値を高めるデザイン(見た目、効果的な加工、帯の広告効果など)を施さなくてはいけません。コスト、耐久性、店頭に置かれた場合の想定…様々な配慮が必要になります。そんな風にトータルで考えられるかどうかが、デザインのプロの仕事と素人(やそれを重視しない)仕事の違いではないかと思います。
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とのこと。うーん、あらためて頼もしい存在に思えてきました。


いくらすぐれた素材でも、原稿内容や本の使い道を理解しないままつくったものを優れた表紙とは呼べません。日ごろから本とデザインに向き合い、どう使われるかまでを見通しているプロだからこそ、あなたの原稿に合った表紙を提案できる。そんな風に思います。

パレードブックスの制作実績はインスタグラムで発信中。年に1~2回、表紙を無料試作していただけるキャンペーンも行っています。開催時にはお知らせしますので、ぜひメルマガ「本づくり通信」にもご登録ください。



【笹生悠】
東京支店勤務の出版コーディネーター、と少しマーケティング担当。ギターはパステルカラーのストラトが好き。