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永井みさえさん・高原かずきさん

06「てをつなごう」永井みさえさん
高原かずきさん

「てをつなごう」

ジャンル:絵本  発行:2015年10月

「てをつなごう」

主人公の「たろ」と「きっつ」という名前は、神奈川県の児童養護施設の子どもたちが考えてくれました。社会福祉協議会の協力も得てできあがった「みんなを笑顔にする絵本」です。

児童養護施設の子どもたちが、「私たちが名付け親になった絵本なんだ!」って自慢できるように、これからも絵本を作り続けたい。

Parade Books こんにちは。永井さんとは『セミの一生』という絵本ではじめてお仕事させていただきましたよね。今回、高原さんとおふたりで、この絵本をつくろうと思われたきっかけは何だったんでしょう。
永井さん そうですね〜、ちゃんとしたものを残したいって思ったんですよ。児童養護施設の子どもたちと一緒に。
Parade Books 児童養護施設には、以前からおふたりとも行ってたんですか。
高原さん そうです。ボランティアで勉強を教えに行ってたんです。その過程で、「勉強以外で何かできることあるかなぁ」って考えた時に、「本かなぁ」みたいな。永井さんが絵本作家だから、できたら絵本でって。
Parade Books なるほど。もともと自費出版をご存じで出版を考えられたんですか?
永井さん 昨年出版した時に、インターネットでかなりいろいろ調べて、はじめて知ったんです。
高原さん 僕は永井さんから聞いたんです。パレードブックスが良いって。僕が養護施設の職員さんにお話を通したりするのを担当して、絵本のことは永井さんに大体おまかせしちゃったよね?だから、パレードブックスも永井さんが良いって言ったので「じゃ、そこで」みたいな(笑)。
永井さん 口コミですよね。このふたりの間での(笑)。母体がデザイン会社さんっていうのがすごく大きかったかな。
Parade Books デザインや品質は、私たちが一番自信を持っているところなので、そこに目を付けていただいたのは嬉しいです。絵は永井さんですが、文章はおふたりで考えながら?
高原さん そうですね。あとは施設の子どもたちの話を聞きながらって感じかな。
Parade Books お子さんたちの声も聞きながら作っていく中で、一番大変だったのは何でした?
高原さん 大変っていうか、楽しかった。
永井さん 楽しいけどさぁ(笑)。やっぱり大変だったよ。一番大変だったのは、最後の言葉の部分が修正になったことかな。日程もギリギリで。てんやわんやというか、「どうしよ、どうしよ」って。あの時対応していただけたのは、すごく有難かったです。編集の人は大変だったと思うんですけど。
Parade Books いえいえ、納得できるものになって良かったです。
永井さん 高原さんが施設の子どもたちとパイプ役を全部やってくださったんで、そっちの方が大変だったんじゃないかと。
高原さん あんまり覚えてないけどねぇ(笑)。神奈川県社会福祉協議会という、児童養護施設の取りまとめをしているような公の団体があるんですけど、最初にそこの施設長会議で「こういうのやっていいですか?」って話をしたんです。偉い人たちが集まる会議だったんで緊張したよね。それが一番大変だったかな。
永井さん そこでダメって言われたら、ちょっと難しかった。
Parade Books ちゃんと許可を得るところから始めたんですね。
高原さん 自分たちのひとりよがりでやってもねぇ。せっかくなんで、いろんな人に応援してほしかったし。とはいえ、まぁ大変(笑)。
Parade Books 書類を書いたり、手続きしたり?
高原さん そうですね。企画書みたいなかんじで。
永井さん 初対面で「何を言ってるんだ」みたいな目で見てた人もいると思うんです。でも実際に本が完成して持って行ったら、いろんな人が喜んでくれて。
Parade Books 本当にちゃんとできあがったんだって、わかってくれたんでしょうね。
高原さん そうだと思います。
Parade Books 今回はアマゾンのみのプランでの販売ですが、ご自身で営業して本屋さんに置いてもらったりしていますよね。
高原さん 海老名の三省堂書店は、企画段階からお願いしていたんですよ。
Parade Books お知り合いだったんですか?
高原さん 以前、図書館ボランティアをしていて、図書館と本屋さんで一緒にイベントとかできたらいいね、みたいなことを三省堂書店の人と話してたんです。なので、今回は早い段階で絵本のことを伝えてたんでスムーズにいきました。他の本屋さんは、やってることに共感して置いてくれたところが多いと思う。5店ですけどね。
Parade Books 個人の取引だと、書店さんが面倒がって置いてくれないところが多いんですよ。
高原さん いや〜、本当ですよね。(笑)。置いてくれたところの2倍ぐらいは一応行ってみたけど、やっぱり全然相手にされない書店もあったし。
Parade Books 書店流通のルートにのってるとスムーズにいきやすいんですが、それでも門前払いを受けることもあります。その分、共感して置いてくれた場合は長く付き合ってもらえると思うので。
高原さん そうですね。最初は「わかってくれる人に売ってほしい」っていうのがあったんだけど、いま思えば「何を偉そうに」って話だよね。今は置いてもらえるだけでありがたい(笑)
永井さん ほんと、ほんと。
Parade Books 想いのこもった本だから、相手にもちゃんと受け取ってほしいって思いますよね。
高原さん そう、主人公の名前を考えてくれた子どもたちに申し訳ない。職員さんたちにしても、どう考えても手間じゃないですか。忙しいのに時間割いてやってくれたんだから、ちゃんとこの本屋さんに置いてますって言えるようにしておきたいよね。
Parade Books 完成した本を最初に見た時って、どんな気持ちでした?
永井さん やっぱり嬉しいよね。自分たちのこだわったところを、パレードブックスさんが良いデザインにしてくれたなって。そこが一番。
Parade Books 文字の色や大きさを一字一字変えるところなんかは、デザイナーに伝えるのが結構大変でした(笑)。
高原さん デザイナーさんは大阪にいるんですよね。
Parade Books はい。デザイナーは、完成度の高いイラストだったので、楽しかったって言ってましたよ。
永井さん それなら良かったです。
Parade Books 施設の方々の反応はいかがでした?
高原さん 職員さんが言うには、児童施設の子どもたちって、ちょっと大人を小ばかにしたような、大人のずるいところを見抜くような能力が高いらしいんです。それがこの絵本に上手く出てたみたいで、「これ、うちの子どもたちみたいだよ〜!」ってすごく嬉しそうに話してくれて、良かったなぁと思いました。
永井さん あとは、おじいちゃんに「孫に見せたい」って言っていただいたり。
Parade Books 素晴らしいですね!宣伝活動も積極的にやっていらっしゃいますよね。
高原さん 海老名市が開催する本のイベントに呼んでいただいて、物販もしました。あとは、海老名の三省堂書店さんで原画展を行ったり。今年中ぐらいにもう一冊作ろうかなと考えています。
Parade Books それも施設の子どもたちと一緒に?
高原さん そうですね。ずっと続けていきたいんです。児童養護施設の子どもたちの自慢にしてほしいなって。子どもがFacebookで自慢してくれるまでやろうかなって。
Parade Books ぜひ、またご相談ください。永井さんは他の出版社で、本のイラストの仕事もされてますよね?
永井さん ええ。でも企画出版だと、好きなことはできないんですよね。
Parade Books 主導権は出版社に握られてしまうので、書き直させられたり、ストーリーも変えさせられたり。
永井さん はい。最初は「自由にやろうよ」って言ってくれてても、イラストの気に入っているところを平気で書き直しとか。悲しかったですよ。「打合せしたのに〜」って。それが身に染みてわかりました。
Parade Books 自分にとって大事な部分を削らなければならないなら、ということで企画出版を断ってパレードブックスで出版された方もいらっしゃいます。たとえば『僕たちは世界を変えることはできない』という本ですが、結果として映画化されて、同時に小学館から企画出版になりました。
永井さん へぇ〜!映画撮ろうか?
高原さん アニメじゃない?それか着ぐるみ(笑)。
Parade Books ざっくばらんに、パレードブックスで出版してみてどうでしたか?
永井さん やっぱりデザインがかっこいいですよね。私、ほんとにいろんなところを調べたんですけど、ちょっとデザインを変えるだけでお金がかかるところが結構あるんですよ。でも、パレードブックスは何でもできる。こだわるならパレードブックスが良いと思いました。
Parade Books 1年間は追加料金なしで修正できるのも、ウチの良いところなんです。
永井さん それもすごい。
高原さん 個人的には、恵比寿じゃなくて、海老名にあったら……(笑)。
Parade Books (笑)それはキビシイ……。では、頑張っていつか支店を出します(笑)。

永井みさえ(ながいみさえ)
香川県さぬき映画祭 審査員特別賞受賞作品「アヒージョ!」の撮影用絵本『にんにく姫』出版(2015年2月)。シリアル・アントレプレナー(連続起業家)木下晃伸とのコラボで、絵本『セミの一生』を出版(2015年7月)。児童虐待防止ボランティア・オレンジリボンたすきリレーで、2008年より毎年MCアシスタントをする。他にも、アーティストのCDジャケット、Tシャツデザイン、個展、香川県大串半島グリーンヒルにて壁画を描くなど、東京と香川を中心に活動をしている。

高原かずき(たかはらかずき)
仕事の傍ら横浜市、海老名市等の図書館や相模原市の児童養護施設にてボランティアを行う。 今回、児童養護施設の子どもたちと一緒に絵本を作成する団体「Team えほん de みらい」を発足し、その代表を務める。

えほん de みらい

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