本サイトに掲載の価格はすべて税込表示です。

  1. ホーム
  2. 本の豆知識&ダウンロード
  3. 文章をパワーアップしよう
  4. 第13話 起承転結のお話(Part 2)

第13話
起承転結のお話(Part 2)

起承転結で構成を考えれば、うまく文章がまとまるというのは、
どちらかといえば基本的で、多くの人が知っているコツといえます。
私自身、ライターの仕事を始めた頃から、
起承転結を意識して文章を組み立てるよう訓練してきました。
そして、何年もの間、
起承転結は「文章全体」の構成方法であると思い込んでいました。

ところがあるとき、「起承転結って、文章のいろんな場所にあるものなんだ!」
と気づいた瞬間がありました。
何らかの原稿を書く場合、全体に起承転結の展開を盛り込むのは当たり前として、
その中の一つの章、一つの項目、一つの段落、一つのセンテンスに至るまで、
起承転結の流れで書けることに気づいたのです。

これは私にとって大きな発見でした。
大小いろいろなレベルの起承転結を織り交ぜれば、
文章の各部分に適度な「起伏」をつくることができます。
起伏は読者の注意力を喚起してくれるため、
読んでいて飽きの来ない文章が書けるようになるのです。
例えば、
「(起)私は旅行が好きだ。(承)海外へはなかなか行けないが、年に数回は国内
のどこかに出かけている。(転)旅行の醍醐味は、知らない土地を歩くときに感
じる新鮮な驚きや感動であろう。(結)旅に出ると、いつも私の胸は期待感でいっ
ぱいになる。」

というように、一つの段落の中に起承転結の流れを盛り込むと、
文章に躍動感が感じられるようになります。
さらに、(結)のセンテンスを細かく分析すると、
「(起)旅に出ると、(承)いつも私の胸は(転)期待感で(結)いっぱいになる。」
と解釈できます。
もちろん、
すべての段落やセンテンスに起承転結を盛り込めるわけではありませんが、
文章の至るところに潜ませることが可能だと分かります。
起承転結を意識して、ほどよくメリハリをつけられるよう工夫すれば、
リズミカルでいきいきとした文章を書けるようになるでしょう。

◆ヒント&ポイント◆
「起承転結は、文章の至るところに潜んでいる」
「起承転結を意識して、メリハリのある文章を書く」

PageTOP