最近はテレビで、
日本語を題材にしたクイズ番組を時々見かけるようになりました。
画面に問題が映って、正しい漢字を選んだり、読み仮名を答えたり……。
私はライターという仕事柄、間違うわけにはいかないと思い、
つい意地になって答えようとしますが、
かなり難しい問題も出されるため、なかなか全問正解できません。
そんなとき、日頃の勉強不足を思い知らされてしまいます。

日本語の中でも、特にうっかり間違えやすいのは、
「同音語の使い分け」ではないでしょうか。
近頃はワープロソフトも進歩していて、
平仮名を入力して変換キーを何度か押せば、
同音語のリストが画面に現れ、その横に意味まで書いてあります。
また、前後の言葉から判断して、正しい漢字を選ぶ機能も発達しています。
これらは非常に便利ではありますが、だからといって、
すべてが解決するわけではありません。
言い回しやニュアンスの微妙な違いによる使い分けまで、
100％コンピュータの判断にまかせることはできませんし、
私たち自身も、紛らわしい同音語の厳密な使い分けを、
すべて正確に記憶しているとは限らないからです。

同音語を上手に使い分けられるようになったら、
それだけで自分の文章が少し上達した気分になり、
執筆の充実感も高まります。
そのためにも、間違えやすい同音語に注意する習慣を身につけましょう。

では、いくつか問題を出してみますので、
ご自分の記憶がどれくらい正確かを確認してみてください。
問題文のあと、何行か間を空けて正解を記述します。
少しずつスクロールして、順番にお答えください。

○どの漢字が適しているかを選びましょう。
＜第一問＞
（1）暖かい　（2）温かい

・あたたかい家庭（　　）
・あたたかい気候（　　）
・あたたかく見守る（　　）

正解は、「温かい家庭」「暖かい気候」「温かく見守る」です。

＜第二問＞
（1）変える　（2）代える　（3）替える　（4）換える

・商売がえ（　　）
・ピッチャーをかえる（　　）
・態度をかえる（　　）
・背に腹はかえられない（　　）
・円をドルにかえる（　　）

正解は、「商売替え」「ピッチャーを替える」「態度を変える」
「背に腹は代えられない」「円をドルに換える」となります。

いかがでしょうか？
日頃から頻繁に使う言葉でも、
意外に紛らわしい使い分けがあるものなのです。
こうした同音語の使い分けを、すべて記憶するのは困難ですから、
間違えやすそうな言葉を入力するとき、一瞬踏みとどまって、
「これでよかったかな」
と注意するよう心がけていただきたいと思います。

◆ヒント&ポイント◆
「同音語はコンピュータが判断してくれるが、まだ100％正確ではない」
「複数の同音語がある言葉を書くとき、注意する習慣を身につける」