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第16話
「ダブり」にご注意!

前回お話しした「論理の飛躍」と同じように、
文章を書くうえで犯してしまいがちなミスとして、「ダブり」があります。
一つの文章の中で、すでに説明したり記述した事柄を、
複数回繰り返して書いてしまうことです。

特に強調したい事柄を、あえて繰り返して記述することはあります。
そうではなく、自分では同じことを書いているつもりはないのに、
改めて読み返してみると、一度書いたことを単に言い換えているだけだった、
というケースが「ダブり」にあたります。
「ダブり」が多い文章は、論理がリズムよく展開していかないので、
読んでいてイライラしますし、内容が薄い印象を読者に与えてしまうものです。
「ダブり」の発生原因には、次のようなものがあります。

1)何をどういう順番で書いていくかという設計図ができていない。そのため、
行き当たりばったりで書くことになり、知らず知らずのうちに内容がダブっ
てしまう。

2)書かなければならない原稿の長さに見合うだけの材料がない。例えば、原稿
用紙10枚分のレポートを書かなければならないのに、集めた資料や、自分
の書きたいアイデアの量が、原稿用紙5枚分しかないと、当然10枚も書け
ない。そのため無理に話を引き延ばそうとして、結果的に、同じ事柄を表現
だけ変えてダブって書いてしまう。

3)長い文章を書いているうちに、前のほうで書いた内容を忘れてしまい、うっ
かり同じことを繰り返して書いてしまう。

4)ある事柄について、強調して伝えたいという気持ちが強すぎるため、何度も
繰り返して書いてしまう。

文章を書きはじめる前に、材料をしっかりとそろえたうえで、
何をどういう順番で書くかを組み立てておけば、
「ダブり」はかなり防げるはずです。
大雑把で構わないので、書こうとする文章の全体のイメージを、
あらかじめ頭に入れおくことが大切といえます。

◆ヒント&ポイント◆
「ダブりが多い文章は、内容が薄く感じられる」
「材料をそろえ、全体の組み立てを考えてから書きはじめる」

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