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小野省さん

07「野球が語る仕事のしくみ仕事のしかた1から9 ピンチをチャンスにする働き方を見つけるために」小野省さん

「野球が語る仕事のしくみ仕事のしかた1から9 ピンチをチャンスにする働き方を見つけるために」

ジャンル:ビジネス書  発行:2013年3月

「野球が語る仕事のしくみ仕事のしかた1から9 ピンチをチャンスにする働き方を見つけるために」

仕事は、野球と同じ、実はひとつのルールやしくみの上に成り立つ活動である。1イニングから9イニングまでの9つの観点から、充実感や達成感のある結果を勝ち取る方法を考えたビジネスの指南書。

本をつくることで、自分の考え方の整理ができた。問題の発見や解決の方向性を考える際に、明確なベースになっています。

Parade Books まず、この本をつくろうと思われたきっかけはなんだったんでしょうか?
著者 基本的に書いて表に出すということが好きな方なんですね。コンサルティングの仕事をやってましたから、提案書を書いたり報告書を書いたり。
Parade Books 書くということに慣れていらっしゃったんですね。
著者 はい。あと、私の時代はフォークソングブームだったり、ビートルズ世代だったり。小椋佳さんというすごい人がいて、そういうことから曲を作ってみたり。ものをつくる、何かを表現するということが結構好きなんです。
Parade Books なるほど、60年から70年代ですね!
著者 そもそもなぜこんな内容の本かというと、私は造船会社に入って、プラントの部門にいたんです。10年くらいすると、いきなり岡山の工場と統合になるということで、千葉から岡山へ集団で転勤になったんですよ。「なんでこんなことになっちゃうんだろうか?」と釈然としない思いがあって。
Parade Books それはまた突然ですね。
著者 そうなんですよ。今までは機械設計のことばっかりだったのが、この件があったことで、ふと「会社ってどうやって動いてるの?」って思考がそっちにいって。岡山で3年くらい過ぎたころ、たまたまコンサルタントの募集を見つけたんですよ。コンサルをやったら会社の仕組みがわかるかもしれない。そろそろ岡山にも飽きたころで、早速東京に面接に行ってみたら「来てもいいよ」って言われて。
Parade Books 転職されたんですね。
著者 ええ。それから15年ほどコンサルの仕事をして、50歳の手前頃、経産省のバックアップでITコーディネーター制度っていうのができたんですよ。要は、経営に役立つようなIT導入を推進させる人材を育成して、資格をあたえるという制度です。そのための教材をつくるプロジェクトがあって、たまたまそこに参加したんです。ビジネスモデル・プロセスモデルというモデリングの話を聞いて、頭の中でピピピピッとイメージができあがっていったんですよ。
Parade Books この本に書かれた仕事のしくみのイメージが構築されていったんですね。
著者 そんなことを考えていた時に、たまたま野球のWBCがあって。日本が優勝してすごく盛り上がっていたので、これは使えそうだなと思ったんです。モデリング全体のしくみと、ワンプレーの積み重ねが点になって勝利につながる、みんなが関心を持つ野球のしくみをかみ合わせながら説明してみたらどうかな、と。そう思いながら書いたのがこの本なんです。
Parade Books 実際の原稿づくりには、結構時間かけられたんでしょうか?
著者 時間…かけましたね。3年くらいかかってます。イメージはあったんですけど、野球をどうからませるかが難しい。書いては面白くない、書いては面白くないって。いまでも面白いかどうかわからないですけど(笑)。たまたまその頃ヒマだったんでしょうね(笑)。
Parade Books そういうタイミングってありますよね。
著者 これは何が何でもやりとげなければならないと思ったのは、震災があったからなんです。私、宮城出身なんですよ。直接、私や私の親戚が被災したわけではないんですが、毎年帰るたびに「俺も何かやらなくちゃいけない!」って、そういう心境になるんです。これを中途半端にしてはいけないっていう。
Parade Books 自費出版でやろうとお考えになった理由はありますか?
著者 会社の肩書でやろうとすると、どうしてもいろんな制約があるんです。実は会社に関連の出版部門があって、そこで共著で出版したことがあるんですよ。すると、自分が主体で書いていても、いつの間にか出版部門の企画にあわせるように、いいように変えられてしまう。好き勝手な本を出そうと思ったら自費出版しかないな、と思ったんです。
Parade Books パレードブックスは、インターネットで見つけていただいたんでしょうか?
著者 そうです。ネットで調べているうちにいきついたんですよ。パレードブックスで一番いいと思ったのはフルでサポートしてもらえるところです。原稿づくりやデザインから、書店流通まで全部サポートしていただけるのはすごく魅力。他だと製本まではできるけど、販売はできませんというところもあって。そのうえ、販売の還元率50%も良いなと。一般的に印税の比率はそんなに高くないと思うんですが、そんな中でパレードブックスさんスゴイなって。
Parade Books そうですね。うちの場合は販売で利益を考えていないので、売上は著者にすべて還元、売れれば増刷したときにちょっと利益をとらせていただければという程度ですね。そういう意味で売れる本に関してはあっという間に元が取れたりするんです。
著者 すごくいい条件だなと思って選びました。ホームページの雰囲気もわかりやすくて良かったし。
Parade Books 出来上がった本に関してはご満足いただけましたか?
著者 そうですね。私の実力ではこれが精いっぱいだったなと。私の実力をうまくまとめていただいたと。これ以上のことは私ではできません(笑)。
Parade Books 周りの方からの反響などはいかがでしたか。
著者 最近の出来事なんですが、次女が結婚しまして。結婚式が終わり、新郎方の義父さんと衣装を着替えているときに「書かれた本読みました」と言われて、本の内容に共感していただいたのは嬉しかったですね。
Parade Books それは素敵ですね。
著者 書いた内容は当たり前のことなので、いろいろな方に共感してもらえるんじゃないかとは思っていましたが、これから近しい関係になる方に、こんなことを考える人として知ってもらい、受け容れていただいた。やはり本を書いて良かった、つくづく思いました。「私はこんな人間です」ということを説明できたような。
Parade Books そうですね。名刺代わりのようなかたちで。こういう“考え方”のような本は、自伝とはまた違った“人となり”が表に出るものですよね。
著者 僕もそう思います。他にも、「お世話になりました」っていろんな人に配って、お手紙や電話をもらったり。「考えたね、これ!」って学校の先生からの言葉です。
Parade Books WBCをきっかけに3年かけた甲斐がありましたね。
著者 「工夫がみられる」と評価してもらいました。「お、やったね!」みたいな気持です(笑)。なによりも、自分自身の考え方の整理ができたことが大きかったと思っています。出版して4年になりますが、今でも、仕事の問題を発見したり、解決の方向性を考えたりする場合の明確なベースとなっています。
Parade Books なるほど。
著者 いまSNSなんかで発信する人はたくさんいますけど、どうしてもボリュームが少ないじゃないですか。瞬間発信ですから。
Parade Books 本の意義って売るだけじゃなく、自分自身の集大成のようなものを人の手にずっと残せるところだと思うんです。
著者 私もそう思います。ある程度ものの考え方を伝えるためには、やっぱり本のようなボリューム感がないと。
Parade Books 小野様のように理系の方が出版されるケースがわりと多いんですが、技術系の方ってあまり文章を書かない印象があったんです。でも、技術書や解説とか、実際はわりと書かれるんですよね。構成や構造をきちんと理論的に書くことに慣れていますよね。
著者 そうです。私もプラントの開発・設計の仕事をしていたんですけど、図面を描いたり、工場に出す作業指示書を書いたり。わかんないこと書くと怒られますからね。かなり完成度の高いものを書くんですよ。紙の上なんだけどそこで完成していて、それをそのまま現場で形にする。訓練というか経験的な、それができないと仕事にならないという。
Parade Books なるほどって思いました。理系の方で本をつくる人が多いわけが腑に落ちました。
Parade Books 本づくりを考えている方にアドバイスしてもらえますか?
著者 ぜひチャレンジしてみたらいかがかと思います。どんな言い方をしたらおもしろいかな(笑)。たとえば、100万円があったらどうしますか?私はその100万円で本を出しました。100万円あったら旅行をしたり、物を買ったり、いろいろできますが、本を出すって、結構おもしろいお金の使い方になるんじゃないかなって。
Parade Books そうですね。新しい出会いに繋がったり、自分の記録になったり。それぞれ皆さん、いろんなエピソードがあると思うんですけど、世界がすごく広がりますよね。
著者 そうそう。100万円で世界旅行しました、思い出は残るかもしれないけれど、それはアンタの中だけの話(笑)。「100万円の使い方考えてみませんか?」みたいな(笑)。
Parade Books ありがとうございます。それインタビューの締めにさせていただきたいと思います(笑)。

小野省(おのあきら)
1949年宮城県生まれ。

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